バルト3国で最も多くのロシア系住民が暮らすラトビア。
 人口の三分の一はロシア系住民。
 ラトビアではロシア語による義務教育が制限されようとしています。
 教育法改定です。

 EU拡大を前にラトビアでベストセラーになった本:
 ソビエト政権下でシベリアに送られたラトビア人家族の生涯を描いた本。
 著者は独立運動のリーダーで、2月まで外相のサンドラ・カルニエテ女史。
 シベリアの収容所での両親の体験を基に書いた本。
 
 バルト3国からスターリンは30万人をシベリアに送り強制労働に従事させました。

 今年2月のラトビア議会で、原則的に義務教育はラトビア語で行うと定めた
 教育法を可決。
 ラトビア語を学ぶロシア系住民も増えてきています。

 ロシア政府も国益に関わる重要な外交問題とEUに働きかけ。

 授業ボイコットも全国で予定されています。
 国籍を得るためにはラトビア語の試験に受かる必要があります。
 無国籍の人のパスポートにはエイリアンと記載されています。
 投票権もありません。

 ラトビアを含むEU加盟国は少数民族の権利を保証することを確認。

 ロシアの飛び地カリーニングラード:陸の孤島
 ビザより簡易な「通行証」
 
 カリーニングラードでは麻薬や密輸がらみの犯罪が多発している。
 ロシア・バルト艦隊の司令部が置かれている。
 エゴーロフ州知事は、バルト艦隊元司令官
 ロシアとEUとの協力の架け橋
 免税措置で外資の導入を図る。経済も発展中


 ウクライナ西部のザカルパチア州
 厳重な国境警備
 不法移民9万人を検挙
 ここに経済特区を作り、外資導入を目指す。
 去年、日本の自動車部品メーカーYAZAKIも進出。
 スロヴァキアがEUに加盟し、人件費が高騰することを見越して、
 いち早く進出。関税免除でEU域内とほぼ同じ条件で操業できるから。
 月一万円を下回る安い労働力は大きな魅力。

 ウクライナ最大の港オデッサ
 オデッサ・ブロディ・パイプライン
 カスピ海の石油→タンカー→オデッサ→ブロディ→ヨーロッパ
 ロシアは逆方向に、
 ロシアの原油→ブロディ→オデッサ→ヨーロッパ

 原油の供給から、石油精製やガソリン販売までほぼ完全にロシアに
 牛耳られているウクライナ
 ウクライナもEU加盟を目指す

 EU・ロシア共同声明:4月22日
 EUは貿易問題などロシア側の要求に妥協
 最大の懸案カリーニングラードには関税が掛らない=免税
 妥協の背景には、世界最大のエネルギー大国で、直接国境を接することに
 なったロシアと決定的な対立は避けたいというEUの判断。
 ロシアも、貿易の50%以上を占める圧倒的なパートナーEUと最終的には
 妥協せざるを得ない。

 リトアニア:バルダス・アダムクス前大統領
 ソ連軍に追われ50年間亡命生活を送る。
 アメリカから祖国独立を支援。
 1991年、帰国。1998年大統領に就任。
 欧米と旧ソビエト諸国から高い評価を受けている
 EUに新たに加盟する国々がロシアとの精神的な障壁を乗り越えた時、
 EUとロシアとの真の理解が生まれる。
 そして、ヨーロッパとロシアとの統合への道が開ける

「EU拡大 東西の新境界線を行く」:NHK・BS