・「チェチェンものに感動、涙」:「コーカサスの金色の雲」(三浦みどり訳:群像社)
             http://www.impala.jp/bookclub/html/dinfo/10301001.html

・「世界から忘れ去られたチェチェンという地獄」(週刊文春9月16日号)
 日本で発売されているチェチェン関連書籍三冊への書評です。
 「チェチェンで何が起こっているのか」林克明(高文研)1800円+税
 「誓い」ハッサン・バイエフ(アスペクト)2800円+税
 「チェチェン やめられない戦争」アンナ・ポリドコフスカヤ(NHK出版)2400円+税

 長年に亘るロシア語通訳として多くのロシア人に触れ、その多くの著作で、
愛すべきロシア人について魅力的な文章を多く書いている米原女史が、
チェチェン問題をどう捉えているのかは、私自身とても関心がありました。
とても熱のこもった素晴らしい書評だと思います。

 日本でも指折りのロシア通である女史の、チェチェン問題におけるロシア政府
 の動向への疑惑、
「謀略じみた筋書きを反復しながらプーチン政権はチェチェン民族の絶滅を謀っ
 ているのではと思わせる事態が進行している」と捉えている。

 米原万里女史は、ロシア語の通訳というより、現在では作家ですね。
「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(角川文庫)には感動しました。
 NATOによるセルビア空爆を静かに弾劾しているリリシズムが素晴らしかっ
 たです。
 また、「ロシアは今日も荒れ模様」(講談社文庫)ではロシアの風土を感じ
 取ることができました。

米原万里のチェチェン関連書籍の書評