「ユーゴスラヴィア現代史」
(柴宣弘:岩波新書)740円

 「七つの国境、六つの共和国、五つの民族、四つの言語、三つの宗教、二つの文字、
一つの国家」という多民族国家ユーゴスラヴィアの形成と崩壊。
 ナチ側に就いたクロアチアの民族組織「ウスタシャ」によるセルビア人虐殺。
それに対抗するセルビア人民族組織「チェトニク」による報復。

 ・ローマ・カトリック、ギリシャ正教、イスラム教。
 ・旧ハプスブルク帝国領とサルビア王国領
 ・経済の南北格差。
 という歴史的、経済的背景の下に、
 ・東欧・ソ連が崩壊する。
 つまり、「社会主義」から「資本主義」への歴史上初めての後退。
 資本主義化=私有財産化という下での、民族・宗教戦争であるということ。