<オハイオ州>
 息子を失った父親John・Dyer氏は、
「息子が死んでニ、三日後、続けて欲しいと思いました。
 撤退して欲しくなかったんです。
 もしたとえばイラクで何か機能する国ができるというのであれば、
 息子の死がそういうことに貢献もしたんだなと思えると思います。
 撤退してしまったら、中東や私達もそうですが、
 大変な混乱をまた経験してしまうことになってしまう。
 そうすると息子の死は無駄になってしまうんです」

「軍の家族にとって戦争というのは現実です。
 政治的な議論ではないんです」

 息子を三度目にイラクに送っている母親リン・ダックスさんは、
大統領は国を騙したと考えています。
はっきりとした出口戦略がない。
「死を正当化しようとしているんです。
 もっと多くの人達が死んでもいいと言うんでしょうか。
 息子は、
『戦うんだ。言論の自由の為に、私達の自由の為に戦うんだ』と」

八月、ファルージャから戻ってきたPAUL HACKETTさんは議会から立候補します。
民主党から立候補しました。
イラクは混乱している。悪化しているというのがメッセージでした。
「戦争の傾向を見て下さい。イラクは悪化しています。
 大統領は国王ではない。国民に仕える為の者なんです。
 国民に対して正直ではないと思います。
 こういう軍の使い方をしてもいいのか、そうは思いません」

 ジェイ・パーティさん、元海兵隊員、自称キリスト教保守派。
「これが軍の行動としては、いいやり方なのか疑問に思います」

 セラピストのジョディ・グロンディアさんは、
「最初は、軍が撤退すると混乱すると思いましたが、今はもう撤退すべきです。
 撤退するべきだというのが良識だと思います。
 そういう良識をこの国では感じるようになってきたと思います」


 <ノースカロライナ州>
 退役軍人のヒュースさんは、
「誰も大統領以上にイラクから撤退したいと思う人はいないんです」
大統領と任務に対する支持はとても強いんですが、
それでも疑問が高まっているというのです。
「少しずつ変わってきていると思います。
 イラクからの撤退について国防総省はどう思っているのか」

 保守派共和党員のジョーンズ下院議員は、
「勝利の為の戦略が必要です。それが聞こえてこないんです」
 FREEDOM FRIES 詳細な出口戦略を求めています。
「きちんと計画があって、いつか勝利を宣言できる、
 そういうことを求めているんです」

 ベトナムと砂漠の嵐作戦を経験した元兵士のライカーさんは、
「戦争を訴えたやり方については、非常に嫌悪感を感じました」

 国内で支持を失っていると感じるのは、本当に困惑するんです。


 <アイダホ州>
 父親と五人の息子をイラクに送っているフルーイット家の母親は、
「一般的なイラクの市民は、彼らに会えばきっと感謝してくれるでしょう」

 アイダホの復員軍人墓地
一人息子を失った父親タイタスさんは、
反戦デモに怒っていました。
十字架に彼の息子の名前を書いていました。
「なんでそんなことができるんですが、私の許しもなく。
 彼らは私達を利用しているんです。
 自分達の主張を通す為にです。
 でも、道で会っても私のことなんかきっと分かりもしませんよ。
 彼らは装備が十分でないということです。
 ハンビーは、こういった状況には合ってないんです。
 まず、装甲用のプレートがありません。
 爆弾の標的になってしまいます」


最後に、レポーター JOHN KING 氏は、
父親達は、政治家が、戦没者には名前と顔があることを覚えておいて欲しい。
党利党略的にはならないで欲しいと言っていました。
母親達は、戦場の息子がE-mailを送ってこなくなった時、
非常な恐怖に陥ると言います。

今回の取材で、アメリカには『一つの声』はない、
イラク戦争に関しては『一つの声』はないということが分かりました。

「VOICES FROM THE HOME FRONT」:CNN