http://abcnews.go.com/WNT/story?id=2050043
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Lt. Gen. Pete Chiarelli Began Teaching Cultural Sensitivity
Before New Mandate for Troops

By DAVID KERLEY

AL ANBAR PROVINCE,June 7

「新しい保安官がヘリに乗って街にやって来ました。
部隊のやり方を大幅に変える為に、はるばるイラクまでやって来たのです。

『私達はここで名誉ある任務に就いています。
しかし駐留している兵士の30%は重大な身の危険を感じています』

イラクでNo-2のキャレリ中将は、軍の中ではやや異色、
ハディーサなどで海兵隊員が一般人を殺害しているとの非難が出るはるか前に
キャレリ中将は、問題の多い任務に就いていました。

『私達は武力を行使するのが仕事です。
その為に軍命を受けています。
アメリカ国民もそれを私達に望んでいます。
しかしここは、かなり経験豊富な私でさえ知らないような環境です。
まして19歳や20歳の若者には全くの別世界ですよ』

この環境の中で、米部隊は、イラク人そしてその文化を誤解し、無駄に発砲し、
イラク人を敵に回していると中将は考えています。

『武力でしか対応できない相手に対してのみ、
私達やイラク軍は武力を行使します。
彼らもそれは分かっています。
重要なのは、武力行使が必要な時と、恐怖に駆られて行使してしまう状況とを
はっきり識別することです』

バグダッド陥落後間もなく、米軍部隊は、危険を感じれば、まず発砲し、
その後に問題解決にあたっていました。
まさにこれを中将は変えようとしているのです。
兵士にはそぐわないことだと分かっていますが、
本質的には警官の任務をさせようとしているのです。

『多くの点で我々軍の文化に反します。
私達は外交政策に従って動く腕、言うなれば、ハンマーです。
それが今のような使われ方をしている。
その為の訓練を受けています。
しかしそれは私達が知っている軍の主たる任務ではありません。
新しい任務なのです』

このように考えるようになったのは、2004年と2005年にイラクを訪れた時で、
中将は、イラク人をバグダッドの復興業務に就けさせ、評価されました。
中将は、修士号を二つ持ち、陸軍士官学校でも教鞭をとりましたが、
イラク人は復讐や名誉を重んじるとイラク人から学んだのです。

『文化を理解しなくてはなりません。
ここにいる間にイラク人がどう感じるかを認識するのです』

自ら学び取ったその教訓を、イラクに駐留する13万五千人の兵士に
伝えようとしているのです。

『誰かれ構わず殺せば、IEDが姿を消すと思ったら、100%の思い違いです』

ほぼ毎週、中将は、講義します。

『誇りは人間にとって、最も重要な価値のある資質です。
誇りを奪われたら、人間でなくなります』

よく引き合いに出すのは、自宅で発見された男のこと。
その男は家の外で、家族から見えない所で手錠を掛けてくれと懇願しました。

『米軍は彼を地面に投げつけ、背中を足で踏みつけました。
その時、我々は何をしたのか、彼の誇りを奪い去っただけでしょうか。
いいえ、我々は敵を作ったのです。
その時部屋にいた人全員を敵にしました。
彼らも誇りが何かを知っています』

中将は、名誉を踏みにじり、無実の人を殺害することで、
戦いとは無関係の人を武装勢力側に回してしまうことになると考えています。

『IEDによる攻撃は何件ありましたか』
「23件です」
この日、中将はイラク西部の軍用トラックの運転手に話をしました。
ここは武装勢力の拠点。
勢い余った兵士による事件の半分がここで起きています。

『我々は、兵站部隊の兵士、トラックの運転手を
眼つきの鋭い殺し屋に変えてしまいました。
銃を発射するべき時と、してはいけない時を
しっかり教えなかったということです』

『我々は今、状況の変化に適応しようとしています』
<分かってもらえましたか>
『70%から80%は分かりました。残りの20%は分かっていないでしょうね。
中には撃ちまくればいいと思っている人間もいます。
そんなことは許されません』

中将の仕事は容易ではありません。
任務に就いている兵士を再訓練し、
今まで散々口約束を聞かされながら、裏切られているイラク人を
味方につけなくてはいけないのです。

『一般のイラク市民は普通に生活したいと思っています。
自分自身、妻、子供、そして孫の為に
より良い生活がしたいと思っているのです。
そういう日がどんどん遠のいていきます』

中将は、成果はあがっていると言います。
一月に赴任して以来、
兵士が敵と判断して発砲した件数は三分の一ほど減少し、
米軍によって殺害された一般人の数は半分に減りました。

『90%は無知な運転手が道を急いだ為に起きたことです。
これ以上敵を作る必要はありません。
そうです。敵はもう十分にいるのですから』




Months before the military was accused of killing innocent civilians
in Iraq, the No. 2 U.S. general in the region was working to change how
American troops approached battle and the Iraqi civilians so often
caught in the line of fire.

軍が罪がないイラク市民を殺害したと言って非難される何か月も前に、
地域No2の将軍が
米兵がどのように戦いに接したか、
そしてイラクの市民が非常に頻繁に戦火に巻き込まれたか
に変化を与えるために働いていました。


Lt. Gen. Pete Chiarelli took command in January, and since then
he has told soldiers they need to change their approach to their work.

ピート・キアレッリ中将は、1月に指揮をとりました。
そしてその時から彼は兵士達に彼らの任務へのアプローチを変える必要があると
言ってきました。


"We are creating many, many more enemies than we are ever reducing,"
he said.

「我々は今までに減らしたより、ずっとずっと多くの敵を作っています」


By his estimate, 30 percent of Iraqis have said they believe it is
the American troops pose are the greatest threat to their security.
He believes cultural insensitivity and the misuse of deadly force is
turning many Iraqis against the United States.

彼の見積もりによれば、
イラク人の30%が、米兵の姿勢が安全に対する最も大きい脅威だと
信じていると言っています。
彼は文化的な無感覚と命取りの武力の誤用が
多くのイラク人をアメリカに敵対させていると信じます。


"We are made to deliver force. That's what we train our Army to do and
that's what you, the American people, want an Army to do," he said.
"But we find ourselves in an environment unlike any I've ever been
in before."

「私達は武力を行使するのが仕事です。
その為に軍命を受けています。
アメリカ国民もそれを私達に望んでいます。
しかしここは、かなり経験豊富な私でさえ知らないような環境です」


All troops are now receiving mandatory core values training, but before
that began, the general was urging soldiers to act more like police
officers, making sure they only target the bad guys. For veterans,
this message may not always be a welcome one.

全兵士は今義務的な基幹価値感のトレーニングを受けています。
しかしそれが始まる前に、将軍は兵士達に、ただ悪人に目標を定めることだけを
することを確認して、一層警官のように行動をするようしきりに促していました
ベテランにとっては、このメッセージは常に歓迎されるものでは
ないかもしれません。


"Well, some of them probably don't particularly care for it.
Some of them really feel you can shoot your way out of this thing.
I don't believe that," he said.

「まあ、彼らの若干名がおそらく特にそれを気にかけません。
彼らの若干が本当にこれからあなたのやり方で撃つことができると感じます。
私はそれを信じません」


Chiarelli said his efforts have paid off. The number of times soldiers
have fired on perceived threats is down by one third, and the number of
innocent Iraqis dying at the hands of U.S. forces has dropped in half.

キアレッリは彼の努力がうまくいったと言いました。
認知される脅迫についての兵士達が発砲した数は三分の一減少
米軍による死に瀕した罪がないイラク人の数は半分に減りました。

Military General Urging Less Force, More Sensitivity in Iraq : ABC NIGHT LINE (2006.6.7)