「スーダンのバシル大統領はスーダン国民会議党に対し、
 ダルフール地方の問題解決については政府決定に従うよう強く求めました。
 一方スーダンの野党党首らは、ダルフール地方における最終的な解決を求め、
 結集しました。

 スーダンには異なる政治勢力の間に様々な意見や見かたがあり、
 野党党首といえどもダルフール地方の解決に向けて
 必ずしも意見は一致していません。
 野党三党首は、ダルフール地方の解決の為、国力を結集し、
 互に協約を取り交わし、会議を開催することで集まりました。
 サハディ・マハディ・ウンマ党党首です。
 『ダルフール地方の解決というのは、皆が一堂に会して、
 決してお祭りではない、真実と健全さの中で、
 このように協約を取り交わさなければならないのです』

 この地方での紛争の後、初めてダルフール地方の解決が始まったといえます。
 ダルフールはスーダンの数多くの地方の一つであり、広大な地域に野党勢力が
 どこまで力を発揮できるのか、ダルフールが新たな運動の場となっています。

 ハサン・アットラディ国民会議党事務総長です。
 『勝利に拘らず、神が望まれた通りにセンターを作るのではなく、
  統一政府なのか、連邦制なのか、我々はずっと以前からこの問題については
  話し合ってきました。ハルツームの政府が中央集権の形をとるものの、
  今は地方展開させる時間はないのです』

 一方、バシル大統領は与党の集会で政策の方針を和平と平等の枢軸の上に置き
 地方の治安を早期に回復させることが急務であるとしています。
 『全ての人々の治安の回復を願い、ダルフールの人々全ての平安を
  願っています。政府のセンターや事務所を建設するのではなく、
  和平の為の建物を緊急に、安らぎの為に建てることを決定しました』

 これまでダルフール問題は異なる政治勢力の間で取り扱われてきました。
 しかし、スーダンをいかに統治するかという国民感情が問題解決への窓口と
 なるのか、和平の為に関係者の責任が問われています」

ダルフール情勢:アルジャジーラの報道(2005.11.24)