ダルフールの難民は200万人
「難民キャンプはもはや安全ではありません」
「上品な外交は通用しません」

「カメラの前で、外交官は怒りを露わにしないものですが、
 ゼーリック国務副長官が怒りを爆発させた映像」

ダルフール最大規模の難民キャンプを訪れた記者のレポート
「85000人が暮らす難民キャンプ。
 安全を求めて非難してきた人々にとって、現在ここは安全ではありません。
 前の晩に部族のリーダーが殺害されました。
 別のリーダーは撃たれ、拉致されたようです。
 ある女性は『毎日薪を取りに行くが、レイプされ危険だ』と証言
 それでも女性は薪を集めに行きます。
 お互いに守ろうと集団で出かけます。
 『アラブ系民兵(ジャンジャウィード)と政府の治安部隊が襲っている』と
 人々は主張しています。
 政府は否定していますが、スーダンでアフリカ連合の特使を務める人物は
 政府が嘘をついていると主張しています。(Amb BABA GANA KINGIBE)
『政府軍はこの種の行動を実際とっています』

 10月に6700人の部隊を送っているアフリカ連合は、
 『政府軍が武器を持たない難民を襲った』と発表しました。
 スーダン治安部隊による二ヶ月で起きた四つの具体例を明らかにしています。
 『民間人に対して計算された理不尽な破壊行為があった』と指摘しています。

 政府軍と戦っている反政府軍の兵士をこのキャンプで募っている為、
 標的になっていると考える平和維持部隊の関係者もいます。

 この秋、アフリカ連合の平和維持部隊も襲われました。五人が死亡しました。
 援助隊員も襲われ、車輌や物資が盗まれました。
 暴力行為の高まりをうけ、支援物資を届けるのが難しくなっています。

 全て政府側に責任がある訳ではなさそうです。
 反政府勢力もまた政府のセンターや支援団体を襲ってきました。
 『決めつけてはなりません。あらゆる人達に責任があると言えるんですから』
 (Amb BABA GANA KINGIBE)

 ルワンダからの兵力輸送に米軍のC130輸送機を使うようスーダンに圧力
 平和維持部隊は四月の三倍の6700人
 『我々に必要な手段を与えずに人々を守る権限を与えても無駄です』
 (Amb BABA GANA KINGIBE)

 スーダン南部で戦闘が再発する懸念が出ています。
 スーダン南部で今年初めに和平協定が結ばれ、
 200万人が死亡した21年の戦いから立ち直ろうとしています。

 ダルフールの反政府勢力は内部抗争に明け暮れ、
 政府との和平には至っていません。
 ゼーリック副長官は反政府勢力指導者と協議しようとしたものの、
 握手だけに終わってしまいました。
 指導者達はお互いに同席することさえ拒否したのです。

「A DIPLOMAT'S JOURNEY」(ダルフール情勢):ABC NIGHT LINE(2005.11.21)