「パレスチナ」新版
(広河隆一:岩波新書)
780円

 もう半世紀以上もの長きにわたって紛争を続けるパレスチナの地。一体この悲劇は何故なのか?
 その歴史的歩みをきちんと整理して、論じられています。
 そういう長き歴史の直接延長線上に、今日の現実があるのですから。

 特に82年のベイルートでのパレスチナ難民キャンプでの虐殺は、読んでいて、胸がムカムカする程でした。

 しかし、パレスチナ側を賛美するだけのものでもありません、パレスチナ暫定自治政府内の高官達は、
豪邸に住み、親族で経済的利権を貪っているという面をもきちんと描いています。