帝国主義と国家独占資本主義

・「帝国主義」（レーニン）
　帝国主義の五つの基本的標識
　1.生産と資本の集積
　2.金融寡頭制の成立
　3.資本輸出
　4.世界を分割
　5.地球の領土的分割

　能動的帝国主義国ドイツと受動的帝国主義国イギリスの２ヶ国の間の
相互媒介関係に於いて、帝国主義というものを解明していったという方法論。

　　
・「国家独占資本主義」（大内力：東京大学出版ＵＰ選書）
　資本の蓄積様式を基準として段階を区分する。
　・重商主義段階＝商人資本
　・自由主義段階＝産業資本
　・帝国主義段階＝金融資本

　従って、「国家独占資本主義」は、「段階」ではないということ、
　国家独占資本主義は、
　・１９１７年のロシア革命以降、資本主義が世界で唯一の体制ではなくなったという
　　「全般的危機」という背景の下、
　・独占利潤のおこぼれで、労働運動の一部を体制内化する＝労働貴族の成立
　　（そのイデオロギーは社会民主主義等）
　
　　国家が経済活動に介入する、金融財政政策、通貨管理、
　　そうすることによって、「恐慌」を何とか回避しようとしてきた。

　事実、大きな恐慌は起きていない。
　だからといって、今後とも恐慌が起きないとはいえない。

　
・更なる、次なる問題として、現代帝国主義の「新植民地主義」についても考察せねばならない。